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オムレタス
-2004-02-21 14:45:02
主人公プロフィール v(^.^)
【大伴 健児 (おおとも けんじ) 】
財政の破綻した近未来の日本・・・。
市井に蔓延る悪を根絶せんと、 徒手空拳の闘いを挑み続ける “怪男児” 。
北米熊並みの怪力と、 豹の様な敏捷性を併せ持つ。
好物は、 月見うどん。
平素は温厚だが、 一度激怒すると手が付けられない。
悪人どもの頭上に、 容赦のない鉄拳を炸裂させまくる。
時局に阿らず、 トレンドの変遷も意に介さず、 独自の正義を貫かんとする健児の姿は、 何時しかカリスマ性を帯び始め、 《 “救世主的英雄” の出現!》 と各方面から誤解を受ける羽目に・・・。
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オムレタス
-2004-02-21 14:55:04
第二話 神兵降臨の巻 v(^.^)
「御父さん、 御母さん。 今日も町まで、 バカモノ共を退治に行って参ります」
「もう、 一週間連続になるよ。 少しは身体を休めたら如何だい?」
「いいえ、 世に害を成すバカモノ共の絶え果てるまで、 健児に安息の日は有りません!」
健児の昂然とした表情に、 迷いなど微塵も感じられない。
「懲らしても、 懲らしても、 バカモノ共の跳梁は、 一向に止みません。 こうしている間にも、 勢いを増している事でしょう。 健児は行かねばなりません。 ・・・供の者も、 表に控えて居ります」
「ああ・・・。 灰江田さんの事だね?」
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オムレタス
-2004-02-21 14:57:34
「それじゃ、 御弁当を持って御行き。 どうせ必要になると思ったから、 用意して置いたよ。 灰江田さんにも分けて上げるんだよ」
母親が差し出したのは、 特大の柳行李であった。
蓋を開けると、 フットボール ・ サイズの握り飯が三個並んでいる。
「是は、 実に美味そうだ! 百万の味方を得た心地がします。 灰江田の奴も、 さぞや喜ぶ事でしょう」
優に五人前を平らげる健児のために、 米の買い置きは絶やせない。
健児の胃袋を賄う母親の苦労も、 並大抵ではなかった。
「それでは、 行って参ります!」
ハイエナ男を従えて・・・勇躍、 町へ赴く健児の後姿を見送りながら、 両親は又も嘆息した。
「身体だけは、 あんな丈夫に育ってくれたんだもの。 神様に感謝しなけりゃいけないんだろうね・・・」
空は、 何処までも青く澄み渡っていた。
( 続く )
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